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教えて!まだ「手放す」が理解できない(ファシリテーター Advent Calendar 2018 5日目)

この記事は ファシリテーター Advent Calendar 2018 - Adventar の5日目の記事です。

昨年は下記のような記事を書きました。また久々の更新となります。

tetsunosuke.hatenablog.com

最近では会社でアドベントカレンダーを書くことになって、今年は全部で4本の記事を公開する予定です。

カイシャのカイギにおけるファシリテーションとその他のファシリテーション

日本ファシリテーション協会 によれば、ファシリテーションは、

ファシリテーション(facilitation)とは、人々の活動が容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りすること。集団による問題解決、アイデア創造、教育、学習等、あらゆる知識創造活動を支援し促進していく働きを意味します。その役割を担う人がファシリテーター(facilitator)であり、会議で言えば進行役にあたります。

という定義になるそうです。(今更)

カイシャのカイギにおけるファシリテーションはどうしても下記のことを守る方向に力が働いている気がしますし、ところによりそういう訓練を受けるケースがあるように聞いています。

  • 時間どおりに会議を終わらせる
  • 複数の利害関係者の意見をまとめて合意形成を行う

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その場では「時間内に何らかの結論を出すことが正解」という気持ちを持ってしまうのでしょう。タイムキーピングや、全員から意見を聞く、視覚化して合意するなどなど、いわゆる「収束」へのテクニックというのがいくつかあるように思います。

ファシリテーションに対しての安心感とは?

今年の9月に Points of You(R) のトレーナー講座を受講したときに、メンバーからそのワーク中のフィードバック(「グッド」と「もっと」)を得る機会があったのですがその際に

  • グッド
    • 安心する
  • もっと
    • 楽しむ
    • 手放す

のようなフィードバックをいただきました。その際にパッケージツアーのような という言葉ももらいました。

そうなんです。経験が浅いからというのが一つの理由になっていると思っているのですが、私のファシリテーションはどうしても「きちんと終わらせること」に目が向きすぎているようなのです。

...だって、仕事だし?という要素が、強すぎる ようなのです。

さすがに、参加者の発言に興味を持つとか、自分自身で結論を持たないよう、あくまでも寄り添う、支援する、活性化させる、というような行動をしているつもりではあるのですが、まだまだ、そういう面があるようなのです。

ましてや「認定ファシリテーターとしての活動」が多い自分には、そういうパターン化された方法に則ってやることに依存しすぎている面が少なからずあるのだろうなと感じます。1時間の会議であればここまでで拡散させて残り20分で収束かな・・・みたいなタイムテーブルがどうしても浮かんでいるのかなと。

場が時間の延長を求めている、今の時の流れを味わっている、という状況に対して、どうしても焦りを感じてしまう自分がいるわけです。

パッケージではないファシリテーションって?

ファシリテーションの技法のなかに「アイスブレイク」や「拡散」、その中でも「極端な問いを投げる」というのがあるんだな、というのがここ最近感じていることです。

例えばアイデアが出てこない状態で詰まっているとき、その対案になるような無茶苦茶な問いや例を投げる。みんなが頭の中にあれはこの点がだめだからうんぬん・・・と考えているところに堂々とだめでも良い極端な案を打ち込むわけです。

お昼どうしようか?→うーん・・・決まんないねえ→じゃあニンニクたっぷりのラーメンはどう?→いやちょっとこの後来客があるので...

の次にどういう言葉をかけるか、またはかけなくても議論が進行するか?ということに興味関心が出てきています。

いくつかのキーフレーズ

そんなとき、こういった、促進につながるキーフレーズをいくつか持っておくと便利なのかなと思います。

  • みなさん、どうしましょうか?
  • えっと確か...

いわば、ひとがそもそも持っている「何かを埋めないと気持ち悪い」と思う感情や、「〜かよ!」と突っ込みたくなる気持ち、結局はその会議において、その人がどういう状態が望ましいと考えているのか?に向かわせるには呼び水となる仕掛けを用意してあげることができると、よい掛け合いになるのかもしれません。

結局...

「手放す」ということが何なのか、やっぱりまだわかっていないようなので、そんなときにこんな感じでやると気づけるよ!みたいなことがあればぜひ教えていただきたいと思います。

行動経済学におけるナッジなんかも興味の対象ですね。

なんとなくこの手の話って、スパイラルとして何周か回るというか、一度わかって気になってやってみてある程度できるんだけど新しい壁にぶつかって別のことを試して、また戻ってみるとやっと理解できる、みたいなことなのかもしれないなと思い、そういう意味でようやく、入門はくぐり抜けて基本を知るということが大事なのかもしれないなと感じている今です。

会社の人に、「ゴールってどこを目指してるの?」と聞かれるんですけど、いや・・・ないっす。探求の道です。って答えておきました。

もう一つの悩み

最近、ファシリテーションをする機会が増えてきていますが、自分が当事者として会議に入った場合、それこそ「手放す」ことが全くできていないと感じてしまうことがあります。

自分には自分なりにこうしてほしい、あのひとにこれを頼みたい、という状況があると、どうしてもやや強引にその方向に進めたがる傾向にあります。そして、大抵の場合それがうまくいきません。それこそその気持を手放すことで、その場でその方向に自然に進んでいってくれたり、自分が思ってもみなかったより良い方向に進んでいく、というケースをもっと目撃したいんだなと思いました。

というわけで諸先輩方・ファシリテーターの方々、ぜひアドバイスお願いします!

明日は、本間さんです。人材育成祭り 夏 では楽しいお話をありがとうございました。